2026年4月1日、父母の離婚後の子の養育などに関する改正法が施行されました。大きな変更は、離婚後の親権者を父母双方とする「共同親権」も選べるようになったことです。
ただし、共同親権が一律の原則になったわけではありません。共同親権と単独親権のどちらか一方を原則・例外とする定めはなく、子どもの利益と個別の事情から決めます。
主な改正点
1 離婚後は共同親権または単独親権
協議離婚では父母の協議により定めます。合意できない場合は、家庭裁判所の調停・審判や離婚訴訟の中で決めます。
2 単独親権にしなければならない場合が明確化
子への虐待のおそれ、父母間のDVなどにより共同して親権を行うことが困難な場合、その他共同親権が子の利益を害する場合は、裁判所は単独親権としなければなりません。
3 共同親権でも一方が単独で決められる場合がある
日常の監護・教育に関する行為、子の利益のため急迫の事情がある場合、他方親が親権を行使できない場合は、一方の親が単独で判断できます。
4 監護者・監護の分担に関する制度
共同親権でも、一方の親を監護者と定めると、監護者は子の居所、進学、重大な医療など、身上監護全般を単独で決められます。ただし、子の財産管理や法定代理は別です。
5 養育費の支払確保
2026年4月1日以後に離婚し、養育費の取決めがない場合、子1人につき月額2万円の法定養育費を暫定的に請求できる制度が始まりました。
また、書面で取り決めた養育費などには、子1人につき月額8万円を上限として先取特権が認められ、一定範囲で回収手続を利用しやすくなりました。
法定養育費の2万円は標準額ではありません。父母の収入や子どもの人数・年齢などに応じた適正額を別に取り決めることが重要です。
6 親子交流
父母は、婚姻関係や親権の有無にかかわらず、子の人格を尊重し、子の利益のために協力する責務を負います。親子交流の方法は、子どもの年齢、意向、生活、安全、父母間の状況を踏まえて定めます。
7 財産分与
2026年4月1日以後に離婚した場合、財産分与を家庭裁判所に申し立てられる期間は離婚から5年になりました。夫婦の寄与は、異なることが明らかでない限り相等しいとする考え方も明文化されました。
改正法について特に早く相談した方がよい場合
- DV・モラハラがあり、共同親権の協議が難しい
- 子どもの居所や転校について対立している
- 相手方が子どもを連れて別居した、または別居を予定している
- 養育費を決めないまま離婚届を出そうとしている
- 2026年4月より前に離婚し、親権者の変更を考えている
- 財産分与の期限が近い
- 相手方の財産が分からない
関連ページ
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- 2026年4月以前に離婚した方への影響
参考:法務省「民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)」
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00357.html
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この記事は2026年7月23日現在の法令・裁判所及び法務省の公表資料に基づく一般的な説明です。実際の見通しや必要な手続は、離婚時期、子どもの状況、父母間の関係、財産の内容などにより異なります。