離婚が成立するまで、夫婦には互いの生活を支える義務があります。収入差がある場合、別居中であっても、収入の多い側に生活費である婚姻費用を請求できることがあります。
いつから支払われるか
実務上、過去の婚姻費用が当然に別居時までさかのぼるとは限らず、請求の意思を明確にした時点が重要になります。口頭だけで済ませず、メッセージや内容証明郵便など記録に残る方法で請求し、協議が進まない場合は早めに調停を申し立てます。
金額の考え方
家庭裁判所では、父母の収入、子どもの人数・年齢などを基に、養育費・婚姻費用算定表を参考として金額を検討します。ただし、私立学校費、特別な医療費、住宅費、事業所得など、算定表だけでは処理できない事情もあります。
相手方が収入資料を出さない場合
源泉徴収票や確定申告書が手元になくても、勤務先、職種、過去の収入、生活状況などの資料から対応を検討できます。調停や審判では、裁判所を通じた資料提出や調査を検討することもあります。
離婚条件と切り分ける
「離婚に応じるなら生活費を払う」などと言われても、婚姻費用と離婚条件は別の問題です。生活費の確保を先行させながら、親権、養育費、財産分与その他の離婚条件を検討できます。
相談時にあるとよい資料
- 双方の源泉徴収票・給与明細・確定申告書
- 子どもの年齢と学校・保育状況
- これまでの生活費の支払記録
- 家賃・住宅ローン、学費、医療費の資料
- 生活費を請求したメッセージ
支払いが止まった直後の段階でもご相談ください。請求の記録を残す方法と、交渉・調停のどちらから始めるかを整理します。
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この記事は2026年7月23日現在の法令・裁判所及び法務省の公表資料に基づく一般的な説明です。実際の見通しや必要な手続は、離婚時期、子どもの状況、父母間の関係、財産の内容などにより異なります。