2026年4月1日に改正法が施行されても、それ以前の離婚について、親権や養育費の内容がすべて自動的に変わるわけではありません。
親権は自動的に共同親権になりません
2026年3月31日以前に離婚し、一方の親を親権者と定めている場合、施行によって自動的に共同親権へ変更されることはありません。
施行後は、家庭裁判所に親権者変更を申し立て、父母双方を親権者とすることを求めることができます。裁判所は、子の利益のため、父母と子の関係、父母間の関係、これまでの養育費や親子交流への対応、変更の目的などを考慮します。
一方の親が、共同親権へ変更する目的で養育費や親子交流の責務を不当に怠っていた事情は、変更を認めない方向で考慮されることがあります。
法定養育費は発生しません
2026年3月31日以前に離婚した場合、取決めがなくても子1人月額2万円を請求できる法定養育費の制度は適用されません。協議、調停、審判により養育費を定めます。
養育費の先取特権
施行日前に養育費を書面で取り決めていた場合でも、2026年4月1日以後に発生する定期金には、先取特権の制度が適用される場合があります。
書面の内容、未払いの時期、対象財産、上限額を確認する必要があります。既存の公正証書や調停調書がある場合は、従来の強制執行も利用できます。
財産分与の期限
2026年3月31日以前に離婚した場合、財産分与を家庭裁判所へ申し立てられる期間は原則として離婚から2年です。改正後の5年へ自動的に延長されません。
期限が近い場合は、相手方との話合いだけで時間を使わず、家庭裁判所への申立てを検討してください。
親子交流・養育費の見直し
親子交流や養育費は、取決め後に事情が大きく変わった場合、協議や家庭裁判所の手続で変更を求めることがあります。改正法の施行だけで当然に金額や頻度が変わるわけではありません。
確認する書類
- 離婚日が分かる戸籍
- 親権者の記載
- 離婚協議書・公正証書
- 調停調書・審判書・判決書
- 養育費の支払履歴
- 親子交流の実施状況
- 財産分与の協議記録
参考:法務省「民法等の一部を改正する法律の施行期日について」
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この記事は2026年7月23日現在の法令・裁判所及び法務省の公表資料に基づく一般的な説明です。実際の見通しや必要な手続は、離婚時期、子どもの状況、父母間の関係、財産の内容などにより異なります。